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老後の資産形成のために

   

老後の資産形成について、みなさんはどのようにお考えでしょうか。

人生100年時代と言われる中で、65歳以降の平均余命は男性が19年、女性は24年と言われています。それぞれ男性は85歳、女性では平均して90歳まで余命があるという驚くような数字です。

ではその間の生活はどのようなものになるでしょうか。定年を迎えた後、セカンドライフを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。定年した後の主な収入には退職金、公的年金、引き続きの就労などが挙げられます。しかしながら民間企業では退職金無しの会社が4社に1社という統計もあります。では退職金が無く、就労もない場合、この中の公的年金だけで余裕のある生活を送れるでしょうか。

勤続40年の会社員であった夫65歳とその配偶者60歳(専業主婦)が現在受けられる公的年金の額は夫婦で月額約22万円となっています。(平均標準報酬428千円)

ですが、総務省発表の高齢夫婦無職世帯の家系収支平均額で言うと月額の支出は約27万円という数値が出ているのです。この中には税金、食費、水道光熱費や保険医療費など生活していくのに必要な出費に加えて娯楽費も含まれていますが、その娯楽費の割合はおよそ5万円となっています。22万円の収入から27万円の支出を差し引くと5万円。娯楽費の5万円が足りないのです。これでは余暇を楽しむ余裕が得られません。

老後資産の準備は現役時代のうちにしかできません。基礎的な出費部分は公的年金でまかない得ますが、豊かさやゆとりに対する出費部分は自分で準備する必要があるのです。 そこで今注目が高まっているのが老後に備えた自分年金を作るための確定拠出年金です。

確定拠出年金のメリットは以下のようになります。

〈メリット〉

・所得税、住民税が非課税

・社会保険料が対象外

・運用益が非課税

・受取り時にも優遇措置がある。(退職所得控除、公的年金控除)

 

企業型確定拠出年金は転職時に移換ができるため、導入している企業を求める人にとっては求人の魅力の一つとなり得ますし、運用コストは全額企業側負担なので、従業員にとっては個人でやるよりもコストを抑えることができます。

しかしながらデメリットもあります。確定拠出年金は老後のための資金作りが目的なため、原則60歳以降にしか引き出しができません。また、個人型確定拠出年金は会社が既に企業型確定拠出年金を導入しており、規約で個人型の加入を認めていない場合は加入ができない為注意が必要です。

税制面で優遇措置が多い企業型確定拠出年金の導入、自身で運用機関や商品を選べる個人型確定拠出年金とそれぞれの特徴をつかんで、自分年金作りに活用してみてはいかがでしょうか。

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