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■学習性無力感

      2016/02/09

みなさん、こんにちは。佐藤です。

今年も5ヶ月が過ぎようとしています。みなさん、今年の進捗度合いはどうですか?
後半に向けて、再度整理し加速していきましょう!

さて、新年度を迎え、人事異動により新天地でのスタートを切った方も多いと思います。ただ、新しい環境は思った以上にストレスを感じるので、体調を崩される方が多いのも事実です。

先日、うちの子供が、学校に行きたくないと言っていました。
どうして?と聞くと、新しい環境が馴染めないとのこと。とりわけ隣の女の子との
関係が良くないとのこと。(どうも、言い合いで丸め込まれてしまうらしい・・・。)
『もう無理!』『なに言っても無駄』こんな言葉が彼から出ていました。

『学習性無力感』という言葉をご存じでしょうか?
米国の心理学者マーティン・セリグマンが発表した概念です。

犬にベルの音を聞かせた直後、不快な電流を流します。
犬はそのとき、囲いに入れられており、そこから逃げることができません。

それを数回繰り返すことで、『ベルがなると電流が流れるが、逃げられない』という『条件付け』をします。

しばらくは、その環境から何度も逃げようとしていた犬も、ひとたび『条件付け』をされてしまうと、逃げることが可能な場所に移されても、『逃げる』という行動を取らなくなるのです。

つまり、『学習性無力感』とは、困難なストレスにさらされ続けると、その状況から逃れようという意欲や行動すら起こらなくなる、という現象をさします。

この現象は、私たち『人』にも同様に起こります。

『学習性無力感』の最も重大な問題は、『結果が出ない』ということよりも、むしろ、人が無力感を『学習する』過程で自発性そのものを失ってしまうことにあります。

息子の場合、良く聞くと、近々席替えがあるとのことだったので、元気づけた上でしばらく様子を見ていました。
そして席替え後、うそのように元気になり、今は毎日元気に登校しています。

組織で言えば、『やっても無駄だ』『自分には無理だ』こんな言葉を部下が感じているようであれば、その環境を整えることが出来るのは上司です。
部下の意欲と自発性自体が失われてしまっては、損失は計り知れません。

みなさんは、部下の変化に気づいていますか?

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