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彼からの電話

   

小学校からの友人が平成17年に病気で亡くなりました。あれから18年、命日である3月1日には線香をあげてご両親と話すことが毎年の恒例となっていました。彼の携帯番号はどうしても消すことができず、そのまま残してありました。その名前が印字され携帯がなりました。彼の息子さんからの連絡でした。3月31日に祖母が亡くなりました。家族葬ですませましたが、國井さんにだけは、祖父が知らせてくれというので電話をくれたとのことです。ショックでした。今年の彼の命日には、入院されていて会えなかったので、もしやとは思いましたが、現実になってしまいました。毎年一升瓶の日本酒を2本も笑顔で渡してくれるおかあさんでした。悲しい知らせではありましたが、彼の息子さんの声で聴けたことがとてもうれしかったです。彼の携帯番号を守ってくれていました。そのことを思うと、成長した息子さんに会いたくなりました。ゴールデンウイークは横浜から帰ってくるというので、その初日に会うことを約束して携帯を切りました。

幸せってなんなんだろうって考えてしまいました。彼が平成17年に亡くなり、その3年後彼の妻が病気で亡くなりました。その後彼の両親が二人の孫を育て上げました。毎年、孫自慢を聴くことが楽しみでした。彼と彼の奥さんの分身が確かな成長をしてくれていることが、ご両親の生き甲斐になっていました。本来であれば孫たちのパートナーを紹介されるまでと思っていたかもしれません。彼の分まで役割を全うしたかったかもしれません。そんな話を息子さんと出来ればと思います。もちろん、おとうさんを交えて大好きなビールを飲んでもらいながらおかあさんにも挨拶をしたいと思います。

人間はいつかは死にます。順番です。遅い早いはあるかもしれませんが、生き物の宿命です。でも彼は、その順番を大幅に早めてしまいました。それも奥さんと一緒に。それでも、彼と彼の奥さんの子供たちは祖父と祖母に守られて成人しました。二人とも明るく健康的な若者です。事情を知らない人からみれば、何の不十もなく生きてきたように観えると思います。それほど深い愛情をおとうさんとおかあさんは注いできたと思います。そんなおとうさんから「國井さんにだけは知らせてくれ」と言われたことがジーンときました。こらからも息子さんとは良いお付き合いをしていきたいと思います。彼の孫をみることができれば幸せです。そんな日がくることを願って彼からの電話を待ちたいと思います。

ゴールデンウイークの初日に息子さんと会うことが出来ました。身長が180㎝あり、顔は彼の奥さんそっくりでした。28歳になっていました。2年目に結婚して子供は3人はほしいとのことでした。頼もしいです。祖父のために、室内の温度を遠隔操作するアプリとアマゾンのエコーショーwithアレクサを使って健康状態を日々見守れるしくみを構築してくれていました。祖父思いの青年にちゃんとなっていました。彼の息子らしいです。それに彼の娘は祖母が亡くなる月に生まれ変わりのように女の赤ちゃんを出産したとのこと。これにも驚きました。私が知らなかっただけで二人ともしっかりと人生のパートナーと巡り会っていました。成人してからの孫情報は元気にしているだけでしたので、時間が一気に流れだしたような彼の息子との楽しい時でした。帰り際に彼の息子のパートナーを紹介したいといわれたことがグッときました。駐車場まで見送ってくれて横浜のお土産まで頂戴しました。私は自分の名刺を渡しただけですが、おとうさんの大好きなビールを持ってまた彼と彼の家族に会いに行きます。

 

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