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潔さ

      2021/07/30

2020年東京オリンピックがコロナ禍に始まり、柔道、体操、サッカー、ソフトボール、卓球、スケートボード等の快進撃に沸いています。なんやかんやいっても「祭典」は民族を高揚させます。

そんな中で、一人の偉人の姿勢を食いつくように見てしまいました。

体操の内村航平選手です。誰もが認める「体操界のレジェンド」です。そんな選手が、個人参戦した鉄棒でまさかの落下、予選敗退をしました。その後、団体競技の場に駆け付け、後輩たちを見守りました。選手たちも競技が終わる度に、いつも最後に内村選手に頭を下げながらハイタッチをしていました。特に、18歳の北園選手への対応は、まさしく「兄貴そのもの」に見えました。その存在感が団体の予選1位通過を後押ししたと思います。言葉ではなく、そこに居るだけで力を与える内村選手の姿勢に偉業を続けてきたことの「凄さ」を実感しました。

偉人といえば、引退した人物の中に見つけることが出来ます。私見で思い浮かぶのは、

レスリングの吉田沙保里さんです。彼女は、連勝が止まった時に、泣きじゃくりながら「ごめんなさい!」を連発しました。人柄の良さを感じました。

次は、イチローさんです。彼の、「後悔などあろうはずがありません」が私の頭の中に” 野伏の姿 ”として克明に残っています。

同じ野球選手ですが、松井秀喜さん。「一番の思い出は長嶋監督との素振り」。この発言が今回の東京オリンピックの開会式における長嶋氏の体を支えながらの聖火受け渡しとダブりました。

すこし遡りますが、第58代横綱の千代の富士さん。18歳の大関・貴花田(のちの横綱貴乃花)関との対戦で寄り切られ、「体力の限界・・・・・気力もなくなり、引退することになりました」。バトンを渡す後継者を自ら確認してからの潔い引き際でした。

ボクシングWBA世界ライトフライ級元王者の具志堅用高さん。13度の防衛に成功し、14度目に敗戦し、26歳で引退。戦歴は、24戦23勝1敗です。たった一度の敗戦で即引退しました。カッコいいと思いました。

最後は、歌手の山口百恵さんです。14歳でデビューして、21歳で引退し、結婚しました。夫は、俳優の三浦友和さんです。オシドリ夫婦として結婚41年を迎えておられます。引退後復帰して離婚する芸能人が多い中で一般人を貫いています。伝説の歌手として、黒柳徹子さんと久米宏さんが司会をしていたザ・ベストテンで、久米宏さんが山口百恵さんをえこひいきする姿が鮮明に記憶に残っています。

こうしてみてくると、偉人たちには、当たり前ですが、「続ける」という共通点と「潔さ」があります。この「潔さ」とはなんでしょうか。

わたしは、” 自分を貫くこと ”だと認識しています。他人からみてどうとかではなく、自分の生き方を自分で決められる存在力に心を動かされるのだと思います。

難産の末生まれた東京オリンピックを観ながら「潔さ」の世界に浸っていました。

 

 

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