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ストロークとディスカウント

   

交流分析では、人と人がお互いにその存在を認め合って働きかける言動すべてを「ストローク」といい、生きるために必要な「心の栄養素」と呼んでいます。

人と人との関わりやコミュニケーションのすべてがストロークの交換です。ストロークには、「肯定的ストローク」と「否定的ストローク」があります。

まずは、肯定的ストロークですが、「受け取った人が気持ちがよいと感じることの多いストローク」です。

次に、否定的ストロークですが、「叱られたり、注意されたりして受け手が不快だと感じることの多いストローク」です。

肯定的か否定的かの判断は、受け手が決めますが、共通していることは、ストロークの出し手に、受け手への「認知」があるということです。

仕事上の指導・注意・教育をする上で、否定的ストロークはとても大切です。人は肯定的ストロークだけでは、育ちにくいといわれています。時には、管理者として、「耳の痛い事」を伝えないといけないことが多々あります。それは管理者の義務とも言えます。これを「パワハラ」とはいいません。部下にしてみれば、「不快だと感じるストローク」を「パワハラ」と紐づけることは自己防衛にもなりますが、そんなことに委縮してはいけません。部下に対する育成を念頭にして「あえて嫌なこと」を伝える必要が時としてあるのです。

では、してはいけない言動があります。それが、「ディスカウント」です。

ディスカウント(値引き)とは、「問題解決に関する情報を無視する」ことです。つまり、「現実、他者、自分自身の状況のある様相を無視したり、軽視したりするような心のからくりや、その現実的な表れとしての行動」をいいます。さらに換言すれば、「自分自身や他人の存在や価値、現実の状況に無関心で、愛がない言動」のことです。それに対して、ストロークは肯定的であれ否定的であれ、自分や他人に関心を持ち、存在を認めた愛がある言動です。

ですから、ディスカウントは、「パワハラ」となります。ディスカウントは、現実を歪めているので、行動変容や問題解決に繋がりません。単なる身勝手な感情のはけ口として受け手側に刺激を与えるので、コミュニケーションが取れず、人間関係を悪くします。最悪の場合は、死に追いやります。人として戒めなければいけない言動です。

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